ホルネル症候群と眼瞼下垂の関係

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眼瞼下垂の原因である「ホルネル症候群」とは?

交感神経に障害が生じることで起こる病気

ホルネル症候群とは、脳と目をつなぐ交感神経に障害が起こることで発症する症状です。症状のひとつに眼瞼下垂があるため、ホルネル症候群によってまぶたが下がっているケースも。ただ、ホルネル症候群によって引き起こされる眼瞼下垂は軽度であることが多いようです。瞳孔の縮小や眼球陥凹など、他の症状も踏まえてチェックしていきましょう。

ホルネル症候群とは

ホルネル症候群とは、交感神経の異常によって起こる疾患です。ホルネル症候群を発症すると、顔の片側において瞳孔が縮小したり、眼瞼裂の狭小(眼瞼下垂)、眼球の後退などがみられるようになります。また症状のある顔面片方のみ汗をかきにくくなる発汗低下が起こることもあります。

ホルネル症候群と眼瞼下垂の関係

ホルネル症候群を引き起こす原因は交感神経の異常ですが、交感神経が分断されるなどの障害が起こるとミュラー筋にも影響が出ます。ミュラー筋はまぶたを持ち上げる筋肉のひとつですので、ミュラー筋が動かなくなったことでまぶたが開けづらくなり、眼瞼下垂の症状として現れてしまうのです。眼瞼下垂の症状としては軽度であることが多く、わずかにまぶたが垂れ下がる程度に収まることもあります。

ホルネル症候群がなぜ発症するか

脳と目をつなぐ交感神経遠心路には3つの神経細胞があります。このうち、どの神経細胞に障害が生じてもホルネル症候群を発症。神経細胞に障害が生じるきっかけとしては腫瘍などによる神経の圧迫や外傷が挙げられます。また肺がんや首のリンパの腫れ、大動脈解離または頸動脈の解離、胸部大動脈瘤などの病気が原因となっているケースも。なお、ホルネル症候群には先天性と後天性があり、生まれつきホルネル症候群を発症していることもあります。

ホルネル症候群の眼瞼下垂以外の症状とは

■瞳孔の収縮
脳と目をつなぐ交感神経はさまざまな働きかけをしています。たとえば交感神経の働きによって瞳孔の開閉がおこりますが、人間の瞳孔が眩しい時は閉まり、暗い場所では瞳孔が開きます。ところがホルネル症候群を発症すると暗い場所でも瞳孔が開きづらくなり、明るい場所での瞳孔の大きさと差がなくなります。ホルネル症候群は顔の片側に発症しますので、「暗い場所にいるとき、片側の瞳孔だけが開かない」といった症状が現れるでしょう。なお、視力においては暗いところでモノが見えにくくなる患者さんもいるものの、多くの患者さんが自覚症状を感じないようです。

■眼球の後退
眼球の陥凹(かんおう)ともいわれる、眼球が通常よりも奥に下がる症状です。眼球が眼窩内に極端に陥没します。

■発汗低下
ホルネル症候群を発症している側の顔面において、汗をかきづらくなることがあります。ホルネル症候群を発症していない側の顔面では通常通り汗をかくため、「顔の片側だけ汗があまり出ない」などの自覚症状があるでしょう。

ホルネル症候群の診断法とは

ホルネル症候群を発症しているかどうかを診断するためには、暗い場所・明るい場所で両眼の瞳孔の開き方を観察します。片側のみ瞳孔に変化が見られずホルネル症候群が疑われる場合、点眼試験やMRIまたはCT検査を実施することがほとんどです。

■点眼試験
点眼試験では点眼薬の薬剤によって瞳孔がどう反応するかを観察します。まず10%の液体コカインまたはアプラプロニジンを含む薬を両眼に点眼。その結果ホルネル症候群の可能性が高い場合、1%のヒドロキシアンフェタミンの点眼薬を両眼にさします。

■MRIまたはCT検査
ホルネル症候群を引き起こす原因となった腫瘍や、ほかの重篤な病気が隠れていないかを診断するために、MRIまたはCT検査を行うこともあります。対象部位は脳や脊髄、胸部、首などです。

ホルネル症候群の治療法について

ホルネル症候群自体の治療法はなく、ホルネル症候群を引き起こした原因を治療します。そのため、ホルネル症候群が発症する理由となった病気を見つけることが大切。治療内容はその疾患によって異なります。

眼瞼下垂の原因はホルネル症候群の可能性が

まぶたが垂れ下がる眼瞼下垂の症状があるとき、その原因はホルネル症候群である可能性があります。しかしホルネル症候群の症状として眼瞼下垂は軽度であることが多いため、瞳孔の縮小(暗い場所にいても片側の瞳孔だけ大きくならない、左右差がある)や片側の顔面の発汗低下などの症状がないかも確認しましょう。

また、ホルネル症候群はその疾患自体ではなくその原因となる病気に注目することが大切です。眼瞼下垂の原因がホルネル症候群であった場合、なぜホルネル症候群が発症したのかを追求します。原因として重篤な病気が隠れている場合もありますので、MRIやCTを用いた検査を受けましょう。

なお、ホルネル症候群の症状が頸部に外傷を負ってから疼痛を伴って出ている場合、内頚動脈解離を起こしていることもあります。その場合は緊急対応が必要なため、「首(頭と胴をつなぐ部分)にケガをしたあと、ズキズキとうずくように痛みがある。それと同時に瞳孔の縮小やまぶたの垂れ下がりなどがみられる」といったときはすぐに医療機関を受診しましょう。

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