その自律神経失調症、
眼瞼下垂が原因かも?!
自律神経とは、自分の意思とは関係なく機能する神経のこと。全身の器官をコントロールする重要な神経で、このバランスが乱れると全身の器官に悪影響が及び、さまざまなトラブルが見られるようになります。それが、自律神経失調症です。
自律神経失調症になる原因は人それぞれ異なりますが、その中のひとつが眼瞼下垂。まぶたの下垂が自律神経に影響すると考える人は少ないため、なかなか原因に気づけないケースも多いようです。
ここでは、そんな自律神経失調症の初期症状と眼瞼下垂の関係性、改善法について解説していきたいと思います。
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その自律神経失調症とは?
自律神経とは、全身の機能をコントロールするために、24時間休みなく働いている神経の総称。臓器を正常に動かす・血圧や体温を調整する・食物を消化する・血管や汗腺を調整するなど、生命維持に必要な機能を担っています。この自立神経が失われる事を自律神経失調症と呼びます。
自律神経失調症の初期症状は?
自律神経失調症の初期症状として、疲労や倦怠感、目まいのほかに微熱などが見られます。動機が激しくなったり、突然理由もなく下痢になったり、口の中に違和を覚える事も初期症状だと言えます。初期症状は、身体の変化だけではありません。精神的な症状としては、感情が不安定な状態になり、気分が沈んでいるような落ち込んだ状態が続きます。この心身の変化の原因となっているのが、神経系の変化にあります。
自律神経失調症の原因は?
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあります。交感神経は、主に昼間に活発になる神経で、血圧の上昇・血管の収縮・胃腸機能の抑制などの働きがあります。もうひとつの副交感神経は、夜間やリラックス時に優位になる神経で、血圧の低下・血管の拡張・胃腸機能の活発化など、交感神経とは逆の働きを担います。
この交感神経と副交感神経は、お互いにバランスを取りつつ機能しているのですが、このバランスが何らかの原因で崩れると、自律神経失調症となるのです。
自律神経失調症の原因は眼瞼下垂?
自律神経失調症の症状は、不安感・イライラ・慢性疲労・倦怠感・めまい・偏頭痛・動悸・不眠・冷え性などさまざま。精神的な理由を主な原因として考えがちですが、眼瞼下垂も自律神経失調症を引き起こす原因のひとつなのです。 -
眼瞼下垂と自律神経失調症の関係
交感神経と副交感神経のバランスが崩れること発生する、自律神経失調症。とくに、交感神経の優位な状態が継続することにより、トラブルが起こると考えられています。
眼瞼下垂の原因は、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)の機能が弱まり、筋肉とまぶたをつなぐ腱膜・ミューラー筋に負担がかかることです。ここで重要となるのがミューラー筋で、この筋肉の働きは交感神経が関与しています。眼瞼下垂とミューラー筋
眼瞼下垂になることで、まばたきが不自由に感じ、ミューラー筋が過剰に使われるようになると、交感神経は常に指示を出しっぱなしということになります。交感神経の緊張が続くと、全身の疲労・動悸・倦怠感・不眠といった自律神経失調症の初期症状を感じるようになり、次第に自律神経失調症へと発展していくのです。
自律神経の不調を感じると、神経内科や心療内科などを受診する人が多いですが、この場合、眼瞼下垂が原因であることを指摘されるケースは少なめです。自律神経失調症には明確な原因が見つからないことがほとんどですが、ひとつの可能性として眼瞼下垂を考えてみると良いでしょう。
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眼瞼下垂による自律神経失調症の解消のために
自律神経失調症の改善には、疲労・ストレスなど、原因と考えられるものをひとつひとつ解消していくことが重要。その方法として挙げられるのが、運動療法です。適度に体を動かすことは、ストレスの軽減につながり、自律神経のバランスを整えることにもひと役買ってくれます。ジョギング・ウォーキング・水泳など、自分に合った方法を選んで続けていくと良いでしょう。
病院に行くと、抗不安剤・ビタミン剤・ホルモン剤などを処方されることがあります。しかし、眼瞼下垂が原因となっている場合、これらの方法は対症療法にしかなりません。眼瞼下垂は、まぶたを支える筋肉が伸びきってしまっているので、根本的な改善を望むなら、形成外科・美容外科で専門的な治療を受けることが大切です。
眼瞼下垂の手術と影響
まぶたを引き上げる筋肉が低下している場合、それを改善するのは手術しか手立てがありません。手術と聞くと大掛かりなイメージが強いかもしれませんが、眼瞼下垂の手術は日帰りでOK。症状によっては、皮膚を切ることなく悩みを改善することもできます。
自律神経失調症が悪化すると、偏頭痛・過呼吸・うつ病・リウマチなどを引き起こし、日常生活や仕事などにも影響が及びます。まぶたのたるみに心当たりがあるなら、まず専門医に相談してみてください。