緑内障点眼薬が眼瞼下垂を引き起こす?
プロスタグランジン系の成分で眼瞼下垂が起こる
緑内障の治療では点眼薬の投与が行われますが、この点眼薬を長期間使用することで眼瞼下垂を引き起こすといわれています。原因は点眼薬に含まれるプロスタグランジン系の成分といわれており、副作用として眼瞼下垂が認められています。
そもそも緑内障とは
そもそも緑内障とは、視野が狭くなってしまう病気です。人間は目で見た情報を脳が処理することでモノを認識していますが、緑内障では視神経に障害が起こり、視野が狭くなっていきます。視神経に障害が起こる原因として「眼圧の上昇」が挙げられますが、これは“その人が耐えられる限界を超えるほど目が硬くなってしまう”ということをさします。眼圧が上昇は眼の中の水(房水)が多くなっていますので、治療では房水を流出させることが目標となります。
また、緑内障は悪化し末期になると失明する恐れもありますが、急に何も見えなくなるのではありません。初期では緑内障を発症している目の視界の一部が見えづらくなる程度、中期では視界の半分ほどが覆われ、末期にはほとんどが覆われ、モノを認識することが困難になります。
緑内障は視神経に障害が出ることで引き起こされる病気ですが、視神経は一度ダメージを受けてしまうと元に戻ることができません。そのため緑内障の治療では完治が難しく、「今起きている視野の狭まりを悪化させないようにする」ことが重要。上昇している眼圧を下げるために房水の流出を促す治療を行います。
治療では点眼薬の投与から治療を開始し、それでも症状が進行する場合に外科的治療を検討することになります。ただ、外科的治療でも完全に治すことはできず、緑内障の症状の進行を抑えながら一生付き合っていく必要があります。
緑内障治療と眼瞼下垂の関係
緑内障治療の第一段階として点眼薬の投与が行われます。点眼薬の成分を慎重に選びながら継続的に投与をおこない、症状が改善されるかを診断。点眼薬の投与をしばらく続けても改善がみられない場合、レーザー治療や切開治療などの外科的治療を実施します。点眼薬を使用する際に副作用が起こることがありますが、副作用の症状の中に眼瞼下垂があります。
緑内障点眼薬のはたらき
緑内障点眼薬は緑内障の症状が認められる患者さんに対し、第一段階の治療として投与される点眼薬です。緑内障点眼薬に含まれる成分は患者さんの症状によって異なり、できるだけ短期間の使用で改善できるよう、医師の判断によって決められます。
6つの種類の成分が挙げられ、「プロスタグランジン(PG)関連薬」「β遮断薬」「炭酸脱水素酵素阻害薬」「α2作動薬」「ROCK阻害薬」「EP2受容体作動薬」があります。このうち患者さんの症状に適した成分を選びます。すべて投与するのではなく、できるだけ少ない種類(3種類くらいまでが目安)で治療をおこないますが、最も効果が高いといわれているのが、「プロスタグランジン(PG)関連薬」です。
また、プロスタグランジン関連薬の副作用として「多毛症」があり、まつ毛が伸びる・増えるといった報告があります。そのためプロスタグランジン関連薬はまつ毛美容液の成分として活用されたり、まつ毛が短く少なくなってしまう睫毛貧毛症の治療薬として用いられることもあるようです。
緑内障点眼薬の副作用
プロスタグランジン関連薬を含む緑内障点眼薬は、副作用として眼瞼下垂をはじめとする症状を引き起こします。症状として現れるかどうかは個人差がありますが、たとえば眼窩炎や眼瞼色素沈着、眼瞼部皮膚障害、眼瞼溝深化などが挙げられます。また、眼だけではなく循環器や消化器、精神・神経系などへの副作用も報告されています。特に「プロスタグランジン(PG)関連薬」は副作用を引き起こしやすいとされているため、結果的に緑内障は治療できても、眼瞼下垂を引き起こすことになってしまうのです。
緑内障点眼薬の長期使用によって眼瞼下垂が起こることがある
緑内障点眼薬は、緑内障治療において最初のステップとなる重要な治療薬です。しかし緑内障点眼薬を長期使用することによって眼瞼下垂や色素沈着などの副作用が生じることもあります。また、緑内障点眼薬の投与で緑内障の進行が抑えられない場合、効果が認められない場合には外科的治療が検討されます。そのため緑内障治療は定期的な医師の診断が重要であり、副作用や効果を確認しながら慎重に対応することが求められます。
緑内障点眼薬の中でも効果が期待できる「プロスタグランジン関連薬」。プロスタグランジン関連薬は房水の排出を促す働きをもっています。しかしその副作用として、上まぶたの眼瞼下垂を引き起こすことも。程度によるものの、まぶたが薄くなりすぎてしまうと眼瞼下垂の手術が難しく、手術ができなくなることもあるため使用時は注意が必要です。






