眼瞼下垂の原因である「重症筋無力症」とは?

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眼瞼下垂の原因である「重症筋無力症」とは?

全身の筋肉が弱くなる病気

まぶたが開きにくくなる眼瞼下垂。眼瞼下垂には先天性、そして後天性のものがありますが、実は意外な病気が潜んでいる可能性があります。それは、全身の筋肉が弱くなる「重症筋無力症」です。重症筋無力症の自覚症状に多いのが眼瞼下垂と言われ、進行度合いによっては呼吸困難や構音障害などが見られる場合も。ここでは、重症筋無力症の症状や眼瞼下垂との関係、眼瞼下垂以外に見られる症状、また重症筋無力症の診断方法や治療法について詳しくご紹介します。

重症筋無力症とは

重症筋無力症とは、全身の筋力が弱くなったり疲れやすくなる病気です。これは、骨格筋の易疲労性を伴う筋力の低下で、病原性自己抗体の種類によって筋力低下の程度や筋萎縮の生じやすさに差が出ると言われています。2013年、日本では推定20000人以上の重症筋無力症患者が存在しており、人口10万人あたり11.8人(2006年のデータによる)の有病率と推定され、年々増加傾向にあります。

重症筋無力症と眼瞼下垂の関係性

初期症状の一つに、眼瞼下垂などの眼症状が見られます。これは、重症筋無力症の治療ガイドラインに記載された重症筋無力症の臨床的特徴であり、日本では初発症状の71.9%に眼瞼下垂が見られています。また、ものが二重に見える複視の症状が見られる場合もあります。

【参考】

重症筋無力症の眼瞼下垂以外の症状とは

重症筋無力症は段階に応じてさまざまな自覚症状や身体所見が見られます。最も多い自覚症状・身体所見は眼瞼下垂ですが、次いで頻度が高いのは頚部四股筋力の低下(初発時23.1%、診断時44.1%)です。また、構音障害、咀嚼障害などの球症状、顔面の筋力低下、呼吸困難などの症状も見られ、症状の日内変動(夕方より朝が軽い)や日差変動が見られるのも重症筋無力症の大きな特徴といえます。

【参考】

重症筋無力症の診断法とは

重症筋無力症の診断は、判断基準に基づいて行われます。なかでも、眼筋麻痺や四股筋力の低下、呼吸障害をきたす疾患は全て鑑別の対象となり、自覚症状・身体所見・検査所見の1つ以上が陽性の場合は確実であると診断されます。一方で、耳鼻咽喉科的所見による音声学的診断法が行われている機関もあります。言語障害や構音障害が見られる場合も、速やかに医師の診察を受けましょう。

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重症筋無力症の治療法について

重症筋無力症の治療は、内服薬による対症薬物治療、長期的病態改善治療、短期的病態改善治療の3つに分類されます。内服薬による対症薬物治療には抗コリンエステラーゼ薬が用いられ、神経筋接合部のアセチルコリンを増加させることで筋肉への刺激伝達を改善します。長期的病態改善治療には胸腺摘除術やステロイド剤の内服、免疫抑制薬が用いられ、重症筋無力症の免疫異常を長期的に改善。そして短期的病態改善治療には免疫グロブリン療法や血液浄化療法が行われます。特に、短期的病態改善治療は全身の症状が重い場合や、症状が急激に悪化した場合に行われる治療法です。

【参考】

眼瞼下垂の原因は重症筋無力症の可能性が

重症筋無力症の主な症状は眼瞼下垂です。眼瞼下垂は整形手術によって解消することができますが、まぶたが開きにくくなるなど眼瞼下垂の症状が見られたら重症筋無力症の可能性があることも疑い、医師の診断を受けましょう。特に、日本での重症筋無力症患者は年々増加傾向にあります。そして、重症筋無力症に見られる症状は、眼瞼下垂以外にも呼吸困難や咀嚼障害、構音障害などさまざまな症状が見られます。もしも重症筋無力症と診断された場合は、症状の進行具合によって治療法も異なるため、眼瞼下垂以外にも体の不調を自覚した際は医療機関を受診するようにしましょう。

参考サイト・参考文献

山田昌和(2018):『眼瞼下垂と眼球運動障害』[pdf]

一般社団法人全国筋無力症友の会:症状ページ